イチロー選手

ひーら

2012年05月06日 14:44


もう一年も前のことですが、2011年4月、シアトルで見たイチロー選手です。4試合見たのですが、調子は良くなかったようです。
でも凄かった。


イニングの合間に、ベンチから守備位置に走るイチロー選手です。走る姿が美しい。電気自動車がスーッと加速するように、なめらかに滑るように守備位置に付くのです。

そして、守備。

せっかくのMLBなので、基本的に内野の、プレーが近い席で観戦していたのですが、一試合だけは、イチロー選手の後ろからイチロー選手のプレーを見ようと思っていたので、ライトスタンドに席を確保しました。
その試合、大飛球に背走し、フェンス際ぎりぎりでキャッチという「普通のファインプレー」もよかったのですが、凄かったのは、ライトのライン際にふわっと落ちるヒットになるだろうという当りが出たときのこと。
打った瞬間に打球方向のライト線に向かってダッシュするのは当然なのですが、普通であれば、すぐに、打球が落ちると判断して、スピードを落とし気味に後ろから回り込み、安全にワンバウンドで捕球するような打球でした。

ところが、イチロー選手、全力で打球近くまで走り、そして、最後の数歩で急ブレーキをかけたのです。結果は同じくヒットでも、途中までは完全に取りに行ってました。あれを取りに行こうとする選手は、他にはいないだろうというような打球でした。

そして、定位置に戻るイチロー選手にヤジが飛びました。

「イチロー、衰えたな!5年前ならば間に合っていたぞ!!」

5年前なら追いついていたかどうかはわかりませんが、少なくとも、今でも、本人が追いつけると判断して打球を追っていることが凄かったです。取れるはずのない打球です。信じられないようなプレーを見せてもらいました。





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